【2021年度灘中1日目】差がついた問題(算数)

2021年度灘中入試の算数1日目は、設問数が14題と少なめの設定であったことで、かなり多くの受験生が時間的にゆとりがあったものと思われます。受験者平均が65.1点に対し、合格者平均が83.0点と実に17.9点の差が発生しました。その中でも特に差のついたと思われる3問をピックアップしました。
なお、2021年度灘中入試状況の詳細はこちらをご確認ください。☞ 「2021年度灘中入試を振り返る。」
➀【3】場合の数です。解法によってかかる時間が大きく変わります。コンビネーション(組み合わせ)で解けるかどうかがカギになりました。調べ上げだと時間がかかります。コンビネーションだと➀は1分かからないでしょう。やはり、灘中の算数は時短解法をもって立ち向かいたいですね。
[問題]

[解説]
「〇」と「|」を利用した解法です。「〇」を数字、「|」を位が変わる線とします。
「〇〇〇〇〇|||」を組み合わせると1けたから4けたまでの整数を作ることができます。
例えば、「〇|〇|〇|〇〇」は「1112」を表します。
そして、「〇〇||〇〇|〇」は「2021」を表します。
4けたの整数は左端が「〇」なるため、残りの「〇〇〇〇|||」の7つの並べ方を考えます。
7個のうち、3つの「|」の位置を考えればいいので、₇C₃=35(通り)・・・➀の答え
次に、2021より小さな数のうち、千の位が1のものを考えます。
「〇|」から始まるため、残りの「〇〇〇〇||」の6つの並べ方を考えます。
6個のうち、2つの「|」の位置を考えればいいので、₆C₂=15(通り)
また、千の位が2のものは小さな順から、2003,2012,2021となります。
よって、15+3=18(通り)・・・➁の答え
➁【6】約数の積です。約数の個数、約数の和の考え方を推し進めることができるかが分かれ道です。スムーズに解けた受験生と時間のかかった受験生で差が大きかったと思われます。
[問題]

[解説] ※本来は2や3とするべきところを、個数を明確にするために、2¹,3¹としております。
6=2¹×3¹である。よって【6】=(2⁰×3⁰)×(2⁰×3¹)×(2¹×3⁰)×(2¹×3¹) です。
また、6×2=2²×3¹である。よって【6×2】=(2⁰×3⁰)×(2⁰×3¹)×(2¹×3⁰)×(2¹×3¹) ×(2²×3⁰)×(2²×3¹) です。
したがって、【6×2】/【6】=(2²×3⁰)×(2²×3¹)=48・・・➀の答え
192=2⁶×3¹である。よって、C=2ⁿ×3¹とおける。また、C×2=2ⁿ⁺¹×3¹とおける。
【C】=(2⁰×3⁰)×(2⁰×3¹)×(2¹×3⁰)×(2¹×3¹)・・・×(2ⁿ×3⁰)×(2ⁿ×3¹)
【C×2】=(2⁰×3⁰)×(2⁰×3¹)×(2¹×3⁰)×(2¹×3¹)・・・×(2ⁿ⁺¹×3⁰)×(2ⁿ⁺¹×3¹)
よって、【C×2】/【C】=(2ⁿ⁺¹×3⁰)×(2ⁿ⁺¹×3¹)=192(2⁶×3¹)
これを解くと、n=2
したがって、C=2³×3¹=12・・・➁の答え
➂【11】三角すいの容器の問題です。側面に関して、水にぬれる部分と水にぬれていない部分の比は一定です。加比の理です。大きな視点で比を利用できるかがカギとなった問題です。
[問題]

【解説】
容器をどの向きに置こうが、水の入っていない部分の体積と全体の体積比は同じである。
よって、容器の高さと水の深さの比も一定である。
つまり、側面については、水にぬれる面積と水にぬれていない面積比は一定である。
三角すいの表面積は、16+18+20+24=78(㎠)
底面積が24(㎠)のとき、側面積は、78-24=54(㎠)
底面積が24(㎠)のとき、水にぬれる部分の面積が60(㎠)であれば、水にぬれる側面は60-24=36(㎠)
よって、側面は、36÷54=2/3が水にぬれている。
水にぬれる部分の面積が最も小さくなるには、底面を16(㎠)にすればいいので、
16+(18+20+24)×2/3=172/3(㎠)・・・答え
[3][6]は特に、どのレベルの解法を入れるべきかよくわかる問題でした。
今年度は、問題数が少なく満点の受験生がかなり多くいました。
次年度は問題数を増やすものと思われます。
灘中の算数を攻略するためには、ただ解けるだけではなく、より短時間で解ける時短解法を身につけなければなりません。
深い理解と抽象化力。
指導者サイドにも高い指導力が要求されます。
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